以下は、子ども脱被ばく裁判二審で行政裁量論が中心テーマとなった時の弁護団MLに投稿したもの。腰が抜けそうになった、行政裁量に関する革命的主張をしていた小早川光郎の発見の紹介の続き。ただし、ここでは彼の限界を発見し、落胆と再出発について書いた。
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Subject: [2019maxlaw:2330] 報告(続き3):行政裁量に関する革命的主張だと思った小早川理論は羊頭狗肉で落胆、あとは自力で進むしかないと腹を括った
Date: Wed, 1 Dec 2021 01:16:42 +0900
柳原です。
昨日、小早川光郎の見解を行政裁量に関する革命的主張だと紹介し、その後、彼の見解をトレースしてきました。
彼の次の問題提起、
> 行政裁量の中心的な課題とは、行政機関が案件を処理(行政行為)する際の判断基準が法定されていない場合、その判断基準の穴を補充することにある、と。
これは実に素晴らしい。
そこで問題は、その次の、
では、判断基準の穴を補充作業はいかにして行われるべきか
です。
この補充作業の具体化こそ、小早川理論の輝きの頂点になるはずのもので、それがどのように展開されるのか、固唾を呑んでトレースしてきました。
そしたら、何もない!この肝心要の補充作業の具体化が。彼の教科書にも、彼の論文にもない。
ふざけるんじゃないよ、これじゃ詐欺じゃん。素晴らしい問題提起をしておきながら、いよいよ本番の「補充作業の具体化」は未完だなんて、そんな羊頭狗肉は許せない!
こばやかわ、でじゃなくて、こばかにしやがって!だ。
そこで、ひとしきり反吐を吐いたので、気を取り直して、小早川理論の第2章を自力で展開することにしました。
その方針は、
補充作業の具体化のモデルは2つ。
1つは、法の欠缺の補充作業における具体化のやり方。
もう1つは、権利濫用、公序良俗など一般条項における具体的な判断基準の定立のやり方。
以下、その粗いスケッチを描いておきます。
1、法の欠缺の補充作業における具体化のやり方
(1)、石田穣(みのり)の「法解釈学の方法」の中に「法の欠缺の補充」について具体的な方法が述べてあり、それによると、
(a)、類推(解釈)
(b)、反対(解釈)
(2)、法哲学の本として、平野・亀本・服部『法哲学』の中に「法の欠缺の補充」について解説。
https://shoyo3.hatenablog.com/entry/2018/03/18/202102
(3)、法学概論の本として、
金沢大学の授業のテキスト「2020年度「法学概論 基礎法学編」
http://law-kanazawa.info/wp-content/uploads/2020/07/20intro.pdf
↑
欠缺補充の主要な方法は類推(または類推推論)。
ちなみに、井戸さん担当の「学校環境衛生基準問題」。これは上記の「類推」の法理で一件落着です。つまり、既に定められている毒物に対する学校環境衛生基準、これと同等の基準が放射性物質についても類推して適用されるべきである、と。
以上、粗いスケッチでした。
このあと、精度を上げて具体論を展開したいと思います。
Subject: [2019maxlaw:2330] 報告(続き3):行政裁量に関する革命的主張だと思った小早川理論は羊頭狗肉で落胆、あとは自力で進むしかないと腹を括った
Date: Wed, 1 Dec 2021 01:16:42 +0900
柳原です。
昨日、小早川光郎の見解を行政裁量に関する革命的主張だと紹介し、その後、彼の見解をトレースしてきました。
彼の次の問題提起、
> 行政裁量の中心的な課題とは、行政機関が案件を処理(行政行為)する際の判断基準が法定されていない場合、その判断基準の穴を補充することにある、と。
これは実に素晴らしい。
そこで問題は、その次の、
では、判断基準の穴を補充作業はいかにして行われるべきか
です。
この補充作業の具体化こそ、小早川理論の輝きの頂点になるはずのもので、それがどのように展開されるのか、固唾を呑んでトレースしてきました。
そしたら、何もない!この肝心要の補充作業の具体化が。彼の教科書にも、彼の論文にもない。
ふざけるんじゃないよ、これじゃ詐欺じゃん。素晴らしい問題提起をしておきながら、いよいよ本番の「補充作業の具体化」は未完だなんて、そんな羊頭狗肉は許せない!
こばやかわ、でじゃなくて、こばかにしやがって!だ。
そこで、ひとしきり反吐を吐いたので、気を取り直して、小早川理論の第2章を自力で展開することにしました。
その方針は、
補充作業の具体化のモデルは2つ。
1つは、法の欠缺の補充作業における具体化のやり方。
もう1つは、権利濫用、公序良俗など一般条項における具体的な判断基準の定立のやり方。
以下、その粗いスケッチを描いておきます。
1、法の欠缺の補充作業における具体化のやり方
(1)、石田穣(みのり)の「法解釈学の方法」の中に「法の欠缺の補充」について具体的な方法が述べてあり、それによると、
(a)、類推(解釈)
(b)、反対(解釈)
(2)、法哲学の本として、平野・亀本・服部『法哲学』の中に「法の欠缺の補充」について解説。
https://shoyo3.hatenablog.com/entry/2018/03/18/202102
(3)、法学概論の本として、
金沢大学の授業のテキスト「2020年度「法学概論 基礎法学編」
http://law-kanazawa.info/wp-content/uploads/2020/07/20intro.pdf
↑
欠缺補充の主要な方法は類推(または類推推論)。
ちなみに、井戸さん担当の「学校環境衛生基準問題」。これは上記の「類推」の法理で一件落着です。つまり、既に定められている毒物に対する学校環境衛生基準、これと同等の基準が放射性物質についても類推して適用されるべきである、と。
以上、粗いスケッチでした。
このあと、精度を上げて具体論を展開したいと思います。
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